株式分析研究会 螢舎

株価の現在位置から買われすぎ売られすぎを表す
ストキャスティクス

目次
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ストキャスティクスとは
ストキャスティクスの計算方法
ストキャスティクスのチャートの作り方
加熱鎮静の判断

ストキャスティクスとは

ストキャスティクスとは推計という意味であり、一定期間の水準と現在の株価の位置を比較して買われすぎ・売られすぎを判断する指標です。

RSIと似た動きをしますが、見方もやはり同じです。単位は%で上限は100%、下限は0%。一般的に70%を超えたら買われすぎ、30%を下回ったら売られすぎと判断します。 この指標のRSIとの違いは、

・%K
・%D
・SLOW%D(以下S%Dと表記)

以上の3つの指標を組み合わせる点です。 それぞれ特徴があり、%K→%D→S%Dの順に反応が鈍くなります。移動平均線と同じ考えで反応の鈍い指標を反応の早い指標が下抜いたとき買いサインといった使用ができます。

RSIと同じくこの指標もボックス相場になった時は非常に有効なシグナルとなりますが、 その反面として大相場となり長い上昇トレンド・下降トレンドとなった時には早々に買われすぎ・売られすぎのシグナルが発生してしまいます。

ストキャスティクスの計算方法

ストキャスティクスの計算方法は終値だけではできません。任意の期間を定めその間の高値・安値・最終日の終値が必要となります。
最終日の終値から期間中の安値を引き、その値を期間中の高値から期間中の安値を引いた値で割ります。
文章だとわかりにくいかと思いますのでイメージを掲載しておきます。
ストキャスティクス説明
△クリックすると拡大します△
%K=
(最終日の終値−期間中の安値)÷(期間中の高値−期間中の安値)×100

%D=
%Kの移動平均線

Slow%D
%Dの移動平均線

計測期間をどれだけにするかは任意であり、また銘柄によっても異なるでしょうが、一般的には%Kは5日、%Dは%Kの3日平均、S%Dは%Dの3日平均を用いる事が多いようです。 滅多にありませんが、期間中値動きが一切無い場合は計算不能となります。その場合は下限の0%として問題無いでしょう。

ストキャスティクスのチャートの作り方

それではExcelでストキャスティクスを計算してみましょう。データの並びは以下のようにします。 銘柄は8403住友信託銀行で期間は2006年7月10日以降です。

 
1 日付 始値 高値 安値 終値 %K %D S%D
2 06/7/10 1,200 1,268 1,197 1,260      
3 06/7/11 1,260 1,269 1,250 1,259      
4 06/7/12 1,256 1,276 1,242 1,250      
5 06/7/13 1,251 1,285 1,245 1,254      
6 06/7/14 1,228 1,244 1,191 1,191 0.0%    
7 06/7/18 1,171 1,187 1,150 1,153 2.2%    
8 06/7/19 1,151 1,166 1,135 1,136 0.7% 1.0%  
9 06/7/20 1,176 1,228 1,167 1,218 55.3% 19.4%  
10 06/7/21 1,200 1,207 1,181 1,186 46.8% 34.3% 18.2%

上記のようにデータを並べたら数式を入力します。期間が%Kは5日、%Dは%Kの3日平均、Slow%Dは%Dの3日平均とします。
F6のセルに以下の数式を入力します。
=(E6-MIN(D2:D6))/(MAX(C2:C6)-MIN(D2:D6))
(MIN関数は指定した範囲の内で最小の値を返す数式です。MAXは最大の値を返します。)
また、小数点以下の端数が気になるようであれば以下の数式を入力しましょう。
=ROUND((E6-MIN(D2:D6))/(MAX(C2:C6)-MIN(D2:D6)),3)
(ROUND関数は数値を指定した桁数で四捨五入する数式です。ストキャスティクスは%表示が普通なので小数点1桁まで表示するには最後の部分を,3とします。2桁表示の場合は,4とします。)
%Kのデータが3日揃ったところでG8セルに以下の数式を入力します。
=AVERAGE(F6:F8)
同じようにSlow%Dは%Dのデータが3日揃ったところでH10セルに以下の数式を入力します。
=AVERAGE(G8:G10)
データを100日程度作ったらチャートを作ります。 ストキャスティクスは%Dの動きを見るか、%DとS%Dの交差で指標を判断するのが一般的です。 折れ線グラフ2本で作成してみましょう。仮に160行目まで入力したとすると A10:A160を選択した状態からCtrlを押しながらE10:E160を選択、さらにそのままG10:H160を選択してしてグラフウィザードを開けばほとんど完成した状態です。 終値を第1軸、ストキャスティクスの2本をを第2軸に設定すると見やすいグラフになると思います。

ローソク足との複合グラフを作成する場合は始値〜高値までも入力してからExcelでチャートを作成(一般的な方法)Excelでチャートを作成(螢舎独自の方法)を参考にして 移動平均線の追加と同じ要領で作成しましょう。

加熱鎮静の判断

チャートが作成できるようになったら、次は少し上級の技です。 騰落レシオRSIのページで触れた 高値圏や安値圏での色塗りも同様にできますが、今回はより簡単な方法で高値圏と安値圏を判別する方法を紹介します。
色塗りとは異なり、ストレートにチャート上に判断基準の数値に線引きをします。方法も至って簡単です。 色塗りが今一つ理解できなかった方も今回は簡単にできると思います。
データは先ほどと同じく8403住友信託銀行を使用しています。I列に高値圏、J列に安値圏を追加します。 単純に、高値圏は70%、安値圏は30%とします。
 
1 日付 始値 高値 安値 終値 %K %D S%D 高値圏 安値圏
2 06/7/10 1,200 1,268 1,197 1,260       70% 30%
3 06/7/11 1,260 1,269 1,250 1,259       70% 30%
4 06/7/12 1,256 1,276 1,242 1,250       70% 30%
5 06/7/13 1,251 1,285 1,245 1,254       70% 30%
6 06/7/14 1,228 1,244 1,191 1,191 0.0%     70% 30%
7 06/7/18 1,171 1,187 1,150 1,153 2.2%     70% 30%
8 06/7/19 1,151 1,166 1,135 1,136 0.7% 1.0%   70% 30%
9 06/7/20 1,176 1,228 1,167 1,218 55.3% 19.4%   70% 30%
10 06/7/21 1,200 1,207 1,181 1,186 46.8% 34.3% 18.2% 70% 30%

たったこれだけです。チャートを作成する時もI列とJ列を線グラフで追加するだけです。
追加する前と追加した後のグラフを見比べてみてください。視覚的に判断しやすくなると思います。 色塗りとやっている事は同じです。自分で使いやすい方法を使っていただければ良いと思います。
チャートを作るときのコツとしては、境界線はマーカー無しで細い破線を選択すると邪魔にならず見易くなると思います。
graphe30.jpg(30700 byte)
出来上がったチャートは以下のようになります。
ストキャスティクチャート
△通常のチャート△
ストキャスティクチャート
△境界を線引きしたチャート△
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