価格の上昇幅で買われすぎ売られすぎを表す
RSI(相対力指数)
目次
RSI(相対力指数)とは
RSIの計算方法
RSIのチャートの作り方
加熱鎮静の表示
RSI(相対力指数)とはRelative Strength Indexの略であり、様々なテクニカル指標を開発した事で知られるJ・W・ワイルダー氏が開発したものです。
株の買われすぎ・または売られすぎというものはどのように判断されるでしょうか。例えば、15日連続で値上がりの続いた銘柄があったとします。 さて、「明日はまだ上がるのか、それともそろそろ下がるのか」と議論したところで株の将来は誰にもわかりません。 中には5日連続の上昇で「買われすぎ」と思う方もあるでしょうし、20日連続の上昇でも「まだ上がる」と思う方もあるでしょう。
このような各個人の認識に捉われずに客観的に買われすぎ・売られすぎにを判断しようというのがRSIの目的です。
RSIの見方ですが、単位は%で上限は100%、下限は0%。一般的に70%を超えたら買われすぎ、30%を下回ったら売られすぎと判断します。
ボックス相場になった時は非常に有効なシグナルとなりますが、 その反面として大相場となり長い上昇トレンド・下降トレンドとなった時には早々と買われすぎ・売られすぎのシグナルが発生し、その後の大きな値動きを逃す事になりかねません。 つまり、「買われすぎとなったら即売却」ではなく、「買われすぎゾーンから指数が下落しだしたら売却」等と売買方法に工夫をつけた方がうまくトレードできると思います。
また、株価と指数の逆行(ダイバージェンス・コンバージェンス)も有効なシグナルとなる指標です。 (逆行現象とは株価は上昇しているのに指数が下落している、またはその逆の状態を言います。) RSIの計算方法は比較的易しい分類でしょう。使用するのは終値です。 ある期間を定めて期間中の上昇した日の値動きの合計を期間中の全ての値動きの合計で割ります。
期間中の上昇幅合計÷(期間中の上昇幅合計+下降幅合計)×100
計測期間をどれだけにするかは任意であり、また銘柄によっても異なるでしょうが、一般的には14日としています。 滅多にありませんが、期間中値動きが一切無い場合は計算不能となります。その場合は下限の0%として問題無いでしょう。
対象母集団が不要である事と終値だけで計算できる事から比較的簡単に取り組む事が出来ると思います。 それではExcelでRSIを計算してみましょう。データの並びは以下のようにします。 銘柄は6702富士通で期間は2007年4月2日以降です。
| A | B | C | D | E | |
| 1 | 日付 | 終値 | 前日比 | 値動き | RSI |
| 2 | 07/4/2 | 784 | |||
| 3 | 07/4/3 | 803 | +19 | 19 | |
| 4 | 07/4/4 | 826 | +23 | 23 | |
| 5 | 07/4/5 | 836 | +10 | 10 | |
| ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | |
| ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | |
| 15 | 07/4/20 | 774 | -23 | 23 | |
| 16 | 07/4/23 | 771 | -3 | 3 | 45.5% |
必要最低限のデータだけ配置しました。上記のようにデータを並べたら数式を入力します。 算定期間は一般的な14日とします。15日目から指標が計算できます。この例でいくと16行目からです。 C列から順番に数式を説明します。
C3のセルに以下の数式を入力します。
=B3-B2
前日比は上昇した日はプラス、下落した日はマイナスで表記されます。D列の「値動き」は下落した日でもプラスで表記する必要がある為、D3セルに以下の数式を入力します。
=ABS(B3)
(ABS関数は指定した数値の絶対値を求める数式です。)
ここまでできたらC3:D3セルを16行目までコピーします。
そしてE16のセルに以下の数式を入力します。
=SUMIF(C3:C16,">0",D3:D16)/SUM(D3:D16)
(SUMIF関数はある範囲のうち、条件に合致するものだけを合計する数式です。この場合はC3:C16の範囲内で「>0」つまり、0より大きい値がある行だけ抽出してD列を合計させています。)
また、小数点以下の端数が気になるようであれば以下の数式を入力しましょう。
=ROUND(SUMIF(C3:C16,">0",D3:D16)/SUM(D3:D16),3)
(ROUND関数は数値を指定した桁数で四捨五入する数式です。RSIは%表示が普通なので小数点1桁まで表示するには最後の部分を,3とします。2桁表示の場合は,4とします。)
データを100日程度作ったらチャートを作ります。 RSIは折れ線1本で表現できますのでグラフウィザードから簡単に作成できると思います。 仮に115行目まで入力したとすると、A16:B115を選択した状態からCtrlを押しながらE16:E115も選択してグラフウィザードを開けばほとんど完成した状態です。 終値を第1軸、RSIを第2軸に設定すると見やすいグラフになると思います。
ローソク足との複合グラフを作成する場合は始値〜高値までも入力してからExcelでチャートを作成(一般的な方法)とExcelでチャートを作成(螢舎独自の方法)を参考にして 移動平均線の追加と同じ要領で作成しましょう。 チャートが作成できるようになったら、次は少し上級の技です。 騰落レシオのページで掲載した指数の天底をチャート上に表す工夫も、もちろん使用できますが、 騰落レシオのページでは詳しく触れなかった一定の値を超えた時に色塗りで識別する方法を説明したいと思います。
まずは作成するのに必要な知識を述べておきましょう。今回必要なグラフは折れ線グラフと積上げ面グラフです。 通常の折れ線グラフの背景に面グラフを重ねたとイメージしていただければ良いです。RSIに限らず、記述の騰落レシオをはじめ、様々なテクニカル分析に役立つ方法です。是非覚えてください。
面グラフの使用方法は4段の積上げとします。下から順に…
1.色無し
2.30%を下回った時の青塗り
3.色無し
4.70%を上回った時の赤塗り …です。
文章だけではわかりにくいのでイメージ図を用意しました。こちらでさらに理解を深めてください。

△クリックすると拡大します△
それでは以下より作成方法の説明となります。まずは前回の続きにデータを打ち込みます。積上という列を4列追加します。 右上部分の空いたセルで色塗りの条件を設定しておきます。 G4とG5のセルの入力値が非常に重要となりますのでよく確認しておいてください。
| A | B | C | D | E | F | G | H | I | |
| 1 | 日付 | 終値 | 前日比 | 値動き | RSI | 積上1 | 積上2 | 積上3 | 積上4 |
| 2 | 07/4/2 | 784 | |||||||
| 3 | 07/4/3 | 803 | +19 | 19 | 条件 | ||||
| 4 | 07/4/4 | 826 | +23 | 23 | 青塗り | 30% | より小さい | ||
| 5 | 07/4/5 | 836 | +10 | 10 | 赤塗り | 70% | より大きい | ||
| ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | |||||
| ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | |||||
| 15 | 07/4/19 | 774 | -23 | 23 | |||||
| 16 | 07/4/20 | 771 | -3 | 3 | 45.5% | 30.0% | 0.0% | 40.0% | 0.0% |
| 17 | 07/4/23 | 763 | -8 | 8 | 34.8% | 30.0% | 0.0% | 40.0% | 0.0% |
| 18 | 07/4/24 | 749 | -14 | 14 | 18.7% | 18.7% | 11.3% | 40.0% | 0.0% |
| ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ | ・ |
| 38 | 07/5/25 | 841 | +43 | 43 | 75.0% | 30.0% | 0.0% | 40.0% | 5.0% |
F16のセルに以下の数式を入力します。
=MIN($G$4,E16)
(MIN関数は,で区切った数値の中で最小の数値を求めるものです。)
G16のセルに以下の数式を入力します。
=IF(E16<$G$4,$G$4-E16,0)
H16のセルに以下の数式を入力します。
=$G$5-SUM(F16:G16)
I16のセルに以下の数式を入力します。
=IF(E16>$G$5,E16-$G$5,0)
入力できたらそれぞれ下の行までコピーしましょう。 18行目のようにRSIが30%を下回った場合に積上1が30%以下となり、積上2が0%ではなくなります。この値が青塗りの部分です。 38行目のようにRSIが70%を上回った場合に積上4が0%ではなくなります。この値が赤塗りの部分です。
尚、第2軸の設定については目盛の最小は0、最大値は4とし、表示形式を[>1]"";0%とすると下部にまとまった見やすいチャートとなります。
[>1]"";0% ←コピー貼り付けてください。


実際にチャートを作成する際には一度終値・RSI・積上1〜4で6要素の積上げ面グラフを作成し、終値とRSIだけ折れ線グラフに修正します。 次にRSIと積上1〜4の5要素を第2軸に変更すると積上1〜4の順番が間違っていなければ次のようなチャートができます。

随分イメージが近くなってきたと思います。後は積上1の部分を空白に、積上2を青塗りに、積上3を空白に、積上4を赤塗りにして全体を微調整したものが次のとおりです。 面グラフの輪郭部分をなしにして境界線を見えなくするのがコツです。

冒頭にも述べましたが、これはあらゆるテクニカル指標を見易くする為の重要な技術です。是非習得してください。