株式分析研究会 螢舎

相場の強弱をつかむ先行指標
騰落レシオ

目次
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騰落レシオとは
騰落レシオの計算方法
騰落レシオのチャートの作り方
加熱鎮静の表示

騰落レシオとは

騰落レシオとは1日の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の関係から相場の強弱をつかむ指標です。

この螢舎のホームページでも一番アクセス数の多いのが騰落レシオ時系列のページで、 それだけ注目している方が多いと考えています。

日々の指標の動きに注目するというよりも、株価が大きく動いた時にこそ判断材料として効果があると思います。 おおよそ120%以上は加熱、70%以下は底値圏と言われていますが、実際にこの基準で売買シミュレーションをすると、 大概負けます。120%以上から下げ始めた頃が相場の終わりに近づいた時で、120%で売ってしまうとそこから先の大きな上昇を 逃してしまう事が多いのです。

もう一つ大事な事は株価のピークよりも早く騰落レシオのピークが確認できる事が多いという事です。 大きな上昇局面で騰落レシオが高値圏から下げ始めたら相場の終わりか調整かと警戒する必要があるでしょう。 毎日チェックするというほどではありませんが、重要な局面での強い判断材料となります。

120%を上回る場合、70%を下回る場合は東証1部で計算すると年に2〜3回しかありません。 ここが貴重な買い場であったり逃げ場であったりするわけです。

騰落レシオの計算方法

騰落レシオの計算方法は至って簡単です。 値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割るだけで結果が出ます。
対象期間中における対象母集団の
値上がり銘柄数合計÷値下がり銘柄数×100

指標の算出としては対象銘柄の選択と、対象期間の設定が必要です。 一般的には対象期間は25日に設定されています。 また、対象銘柄は東証1部全銘柄である事が多いです。 もちろん、マザーズや大証でも同様に計算できます。

25日で計算する場合は当日を含めた過去25日間の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数のデータが必要となります。
指標に上限はありません。下限は0%です。 あまり選定銘柄の数が少なく期間も短いと値下がり銘柄数が0となり算数の定理としてX÷0は成り立たないというものに抵触します。 そもそも統計を取るという意味では10や20の銘柄数では意味が無いので対象銘柄の選択と対象期間の設定の際は注意が必要となります。

騰落レシオのチャートの作り方

それではExcelで騰落レシオを計算してみましょう。データの並びは以下のようにします。

 
1 日付 終値 値上銘柄数 値下銘柄数 騰落レシオ
2 06/6/2 15,789 955 611  
3 06/6/5 15,668 565 1062  
4 06/6/6 15,385 189 1459  
5 06/6/7 15,096 190 1442  
 
 
25 06/7/5 15,524 436 1143  
26 06/7/6 15,321 320 1291 93.4%

定番とおり市場は東証1部、期間は25日として計算する場合です。 時系列データは騰落レシオ時系列のページで取得しましょう。

上記のようにデータを並べたら数式を入力します。この場合期間が25日なので2行目〜25行目までは計算できません。 E26のセルに以下の数式を入力します。
=SUM(C2:C26)/SUM(D2:D26)
移動平均線の作成の仕方と同じくこの数式を下へ下へとコピーしていけば 日々のデータが計算されていきます。
また、小数点以下の端数が気になるようであれば以下の数式を入力しましょう。
=ROUND(SUM(C2:C26)/SUM(D2:D26),3)
(ROUND関数は数値を指定した桁数で四捨五入する数式です。騰落レシオは%表示が普通なので小数点1桁まで表示するには最後の部分を,3とします。2桁表示の場合は,4とします。)

データを100日程度作ったらチャートを作ります。 騰落レシオは折れ線1本で表現できますのでグラフウィザードから簡単に作成できると思います。 仮に125行目まで入力したとすると、A26:B125を選択した状態からCtrlを押しながらE26:E125も選択してグラフウィザードを開けばほとんど完成した状態です。 終値を第1軸、騰落レシオを第2軸に設定すると見やすいグラフになると思います。

ローソク足との複合グラフを作成する場合は始値〜高値までも入力してからExcelでチャートを作成(一般的な方法)Excelでチャートを作成(螢舎独自の方法)を参考にして 移動平均線の追加と同じ要領で作成しましょう。

加熱鎮静の表示

チャートが作成できるようになったら、次は少し上級の技です。 騰落レシオをただ折れ線で表現するのも芸が無いので、数値の天底をチャート上に表す工夫をしてみましょう。 前章のデータの並びに2行追加し、次のようにします。

 
1 値上銘柄数 値下銘柄数 騰落レシオ 11日天 11日底
     
     
25 436 1143      
26 320 1291 93.4%    
27 608 979 90.4%    
28 903 675 93.7%    
29 514 1074 97.0%    
30 194 1445 97.0%    
31 347 1246 100.5% 100.5%  
32 160 1490 90.5%    
33 76 1597 79.9%    
34 642 975 84.1%    
35 1642 38 88.5%    
36 308 1318 79.3%    

31行目の11日天のセルだけ数字を入れてあります。 これは何を意味するかというと、11日(該当日を含めず前後5日間)の間で一番高い値の時には11日天のセルに数値を入れ、 逆に一番低い値の時には11日底のセルに数値を入れてやる事で直近の高い値の日と低い値の日を表現するのです。
この数値をチャートに組み入れます。

F26セル以下のセルに入力する数式は次のとおりです。
=IF(AND(COUNT(E21:E31)=11,E26=MAX(E21:E31)),E26,"")

G26セル以下のセルに入力する数式は次のとおりです。
=IF(AND(COUNT(E21:E31)=11,E26=MIN(E21:E31)),E26,"")

11日では間隔が短いと思えば15日でも21日でも何でもできます。その際はCOUNTとMAXの範囲も合わせて調整しましょう。 当然、長いと思えば短くする事も可能です。

ここまで入力したらこの2行のセル分も折れ線グラフで数値を追加します。 ここでもExcelでチャートを作成(一般的な方法)を参考にしてください。
追加できたら11日天底それぞれの書式を次のように設定します。

まずは騰落レシオと同様、軸を第2軸に変更します。(詳細はExcelでチャートを作成(一般的な方法)参照)
次にデータラベルの表示の設定で値を表示する(V)を選択します。 データラベル値を表示する
次はパターンの設定で線もマーカーもそれぞれなしを選択します。
パターンなし
次に表示されたデータを右クリック→データラベルの書式設定(O)で表示形式からユーザー定義を選択し下のように入力します。
データラベル書式設定
[=0]"";0% ←コピーして貼り付けてください。
前述の数式で、天底に該当しないときは""とするようにIF文で設定してあるためにグラフでは0と表示されてしまいます。 上記のように設定する事で0は表示せず、0以外の時だけ数値を表示させる事ができます。この表現は今後も応用させますので覚えておくと良いでしょう。

最後に表示されたデータを右クリック→配置のラベルの位置(P)を変更します。天は上、底は下を選択すると良いでしょう
graphr4.jpg(28172 byte)
ここまで設定してできたグラフが次のものです。120日分のデータを作成してあります。
騰落レシオ120日チャート
△クリックすると拡大します△

120%を超えた場合と70%を下回った場合のおもしろい表現をサンプルファイルに作成してあります。 120%以上の場合は赤塗り、70%以下の場合は青塗りが追加してあります。 目先の天底の表現とともに今後のテクニカル分析にも応用がききますので是非参考にしてください。
騰落レシオ120日チャート
△クリックすると拡大します△
10月5日 テクニカルコメント>9月2日追加