株式分析研究会 螢舎

トレンドが一目でわかる
移動平均線

目次
目次
トレンドを掴む
移動平均線の示す意味とは
分析には数本を用いる
Excelで分析
Excelで分析追記

株価の移動平均線は基本的に大きなトレンドを捉えるのに用いるのが良いと思います。 平均線が上向きの時は上昇トレンド、下向きの時は下降トレンドとなります。 トレンドに逆らった売買をしても利益を得る事はなかなか難しいはずです。
下に示すのは日経平均株価の2007年6月22日から2007年12月28日までのローソク足チャートですが、 5日移動平均線を重ねてあります。上昇トレンドと下降トレンドが一目でわかります。

移動平均線
△クリックすると拡大します△

ほとんどのテクニカル分析はこの移動平均線が元になっていると言っても過言では無いと思っています。ですのでしっかりと理解しておきましょう。 前述のようにチャート上に表すには例えば5日間平均平均線であれば当日を含め5日間の株価終値を平均し、 その方法で取引日毎に値を計算し各値を線で結びます。

例えば・・・
1日目の株価200円・2日目の株価210円・3日目の株価215円
4日目の株価210円・5日目の株価220円とすると、
平均値は(200+210+215+210+220)/5=211となります。
その翌日が210円とすると・・・
平均値は(210+215+210+220+210)/5=213となります。
この日、株価は下げていますが平均線は上昇しています。 つまりまだ株価は上昇するのではないか、とこのようにトレンドを見極めるのです。 もちろん毎回そんな単純に推移しません。あくまでトレンドを予測するのに用います。

次に移動平均線が示す意味ですが、全ての投資家終値ベースで取引をしたと仮定すると 買い手であれば平均線の値が参戦している投資家の買いコストの平均となります。
つまり株価が平均線の上にあれば多くの投資家が含み益を持ち、心理的には非常に良い状況となります。 また、この状況は同時に利食い売りの発生が考えられます。投資家の心理として、「含み益が○○%になったら利食いたい」と それぞれが違う思惑を持っていますので、その平均を掴む事によって株価上昇の減速地点を掴む事ができます。

以上から平均線が示す意味は、前述の上昇・下降トレンドを掴む事はもちろんですが、 もっと重要な意味として『投資家の平均買いコストを知り、投資家の平均含み益を知り、株価上昇の減速地点を知る事が出来る』というものを持っていると思います。

さらに重要な事です。その他のテクニカル分析にも多分に出てくる事ですが、 移動平均線は1本だけを見るのではなく、複数並べる事がより詳細な分析をする上で欠かせません。 一般的には5日線・25日線・75日線・100日線・200日線あたりを使用します。
螢舎の分析はほとんど5日線と25日線、補足的に75日線を元に行っています。このような短期線と長期線を組み合わせた時に発生する重要なシグナルがあります。 それはゴールデンクロスデッドクロスと呼ばれるものです。 実際のものを見たほうが早いのでまずは下のチャートを見てください。

ゴールデンクロス・デッドクロス
△クリックすると拡大します△

理解していただけましたでしょうか。株価の動きに対して反応の早い短期線と遅い長期線の交点の事をこのような呼び方をします。 短期線が長期線を下から上を抜けるとゴールデンクロスその逆はデッドクロスです。上の例でいくと短期線が5日平均線、長期戦が25日平均線ですね。 ダマシも当然ありますが、非常に有効な売買シグナルとして昔から使用され続けています。

移動平均線をExcel上に表現するには数式が必要になります。 まず日付とローソク足で5列を使用していますが、平均線の追加でもう1列使用しますので 今回は6列必要になります。当然短期線と長期線の組み合わせ等本数が増えればその分列を増やす必要があります。 下の例では5日移動平均線1本を採用と仮定して計算しています。

 
1 日付 始値 高値 安値 終値 5日平均線
2 06/5/16 16,509 16,596 16,117 16,158  
3 06/5/17 16,259 16,319 16,034 16,308  
4 06/5/18 16,089 16,139 15,914 16,087  
5 06/5/19 16,041 16,166 15,926 16,155  
6 06/5/22 16,255 16,269 15,837 15,858 16,113.2
7 06/5/23 15,722 15,776 15,583 15,599 16,001.4

上表で説明すると、5日移動平均線なので終値データが5日未満の際は「−」としてあります。 F6セルに入力する数式は
=AVERAGE(E2:E6)となります。
(AVERAGE関数は引数の平均値を返す数式です)
数式をそのままExcelの数式バー
数式バー (←通常上方にあるこの部分)にそのままコピーして貼り付けると数式が使用できます。もちろん手作業で入力しても問題ありません。 あとはF列の7行目以降数式をコピーするだけです。
計算結果に小数点以下の端数が含まれるのが気に入らない場合はF6セルに次の数式を入力します。
=ROUND(AVERAGE(E2:E6),0)
(ROUND関数は数値を指定した桁数で四捨五入する数式です。最後の,0の部分を,1にすると小数点第1桁まで計算されます。)

少し高等なテクニックとして追記をしておきます。移動平均線の日数を後から自由に変更する方法です。 先ほどの表にG列を追加し、上部2行を空けたものを用意します。今回はわかりやすいように2本の移動平均線を用い、 日数は3日と5日とします。

 
1         日数 3 5
2              
3 日付 始値 高値 安値 終値 3日平均線 5日平均線
4 06/5/16 16,509 16,596 16,117 16,158    
5 06/5/17 16,259 16,319 16,034 16,308    
6 06/5/18 16,089 16,139 15,914 16,087 16,184.3  
7 06/5/19 16,041 16,166 15,926 16,155 16,183.3  
8 06/5/22 16,255 16,269 15,837 15,858 16,033,3 16,113.2
9 06/5/23 15,722 15,776 15,583 15,599 15,870,7 16,001.4

E1セルに日数と入力し、F1に1本目の移動平均線の日数を入力、同じようにG1に2本目の日数を入力します。(上表薄赤部分)
次にF3の『3日平均線』と入力してあるセルを次のように打ち変えます。
=F1&"日平均線"
G3にもコピーしておきましょう。
そしてF4セルに次の式を入力します。
=IF(COUNT($E$4:$E5)<F$1,"",
 ROUND(AVERAGE($E5:OFFSET($E5,,,-F$1)),1))

これで上部の日数の数値を変更するだけで移動平均線の値も自動に計算し直してくれます。手作業で数式を直す手間を無くす事が出来ますね。 複雑な数式ですが、内容についての詳しい説明はサンプルファイルをダウンロードしてSheet2を確認してください。

では次に出来高について説明しましょう。
10月5日 テクニカルコメント>9月2日追加